Googleにマインドフルネスを導入した男。最初は豆腐メンタルプログラマーだった。

Hiroko Aoyama
公開, 更新 , 瞑想・マインドフルネス

Googleだけでなく、AppleやYahoo!も取り入れてブームとなったマインドフルネス。ストレス軽減、脳の活性化、インスピレーションの強化、生産性の向上など、数々のメリットがあると言われ、導入する企業は増えています。それに伴って市場規模も拡大し、2017年時点では11億ドル(約1,200億円)を超えるまでに成長。

Googleにマインドフルネスを導入したのは、社内エンジニアのチャディー・メン・タン氏。今やカリスマ的存在ですが、マインドフルネスに出会うまでは惨めさに苦しみ劣等感に悩む、言わば豆腐のようにもろいメンタルの持ち主でした。そんな彼がいかにして、Googleにマインドフルネスを定着させたのでしょうか。

チャディー・メン・タン氏とマインドフルネスの出会い

チャディー・メン・タン氏

2017年に『クーリエジャポン』で木蔵シャフェ君子氏とおこなわれた対談によると、1971年生まれのメン氏はシンガポールからの移民。英語に訛りがあり、肌も白くない、というバックグラウンドから、子どもの頃より劣等感や生きにくさを内に感じ、苦しみ続けていたと語っています。

メン氏いわく、かつてはGoogleのように開けた会社であっても、移民なのだから人よりたくさん働いて人と違うことをしなくては、という考えの下もがいていた日々があり、結果を出すために焦っている状態にあったそう。そんな彼がマインドフルネス瞑想を始めたのは、21歳のときでした。

彼はマチュー・リカールというアメリカ人尼僧が書いた本に影響を受け、仏教を学び始めます。2010年11月に開催されたTEDプライズで、メン氏はマチュー・リカール氏について「これまで科学によって測定された中で最も幸せな人間」だと紹介しています。

それによれば、右前頭皮質に対する左前頭皮質の相対活性化を脳スキャン(FMRI)で測定する方法によって、幸せを科学的に測定。マチュー氏が測定時に考えていたことは、「思いやり」であり、実際に本人も経験の中で思いやりが今までで最も幸せな状態、と語っていました。この考えをベースに、メン氏は瞑想のプログラムを開発していきます。

瞑想を繰り返すうちに、瞑想している時間は喜びにアクセスしている状態となり、喜びの状態にある頻度や深さが増したことで幸福感が高まるようになったメン氏。以前のような惨めさを感じることは無くなった、と言います。

メン氏がGoogleでマインドフルネスを導入した経緯

Google社の設立から9年目、メン氏はマインドフルネス瞑想を含む研修プログラムを開発しました。このプログラムはSearch Inside Yourself(SIY)と呼ばれています。

人を思いやる心を社内で広めたい、という目的でスタート。しかし、その目的だけでは社員に普及しない、という問題に直面します。そこで、思いやりが楽しいものであり、ビジネスへの利益があったら、みんなが実践しようとするだろう、と考えたメン氏。

ビジネスシーンにおける思いやりを考えたとき、社員、とくにエンジニアたちにとってのメリットは、心の知能(EI)を養えることでした。よって、プログラムの目的を社員にとってのベネフィットと合わせて、心のストレス低減や集中力アップに変更されます。

社員のニーズに一致したことで社内での人気は高まり、瞑想やマインドフルネスに関する社員向けのプログラム数も増加。社員がお互いの動機を理解するうえで、瞑想が役立っています。

メン氏が指導する、Googleの瞑想スタイル

社内の会議室で瞑想をおこなう場合、イスに座りながら瞑想をおこなうのがGoogleスタイル。メン氏がインストラクターとなり、参加している社員にゆっくりと話しかけます。

Googleでは、社員にマインドフルネスを強制しているわけではありません。プログラムへの参加は自主制となっており、1日数分の瞑想を8週間続けることが勧められています。オフィス内に瞑想ルームが設置されている点も特徴。継続的に参加できない社員のために、2日間の集中型研修も用意されています。

さらに、禅僧のティク・ナット・ハン氏を2011年に招聘して以来、マインドフル・ランチを隔月て?開催。祈りの鐘を鳴らす以外は音を立てない、というルールのもとプログラムが設けられ、歩行瞑想用の迷路まで設置されています。

メン氏の掲げるゴールとは?

メン氏の掲げるゴールは、マインドフルネスのプラクティスによって、思いやりを持てるような精神的習慣を同僚たちが身につけられるようにサポートすること。Googleに瞑想を導入した当初の目的は、今もなお彼の中では変わっていません。

メン氏の夢は、心の平和と共感を地球規模に広め、世界平和の基盤を形成すること。Google社では、今日も瞑想トレーニングが続きます。

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